終活をすることは、マイナスなイメージを感じることが多いですが、残された人生をより良くするためにも考えておく必要があります。終活という言葉は定着してきましたが、実際には何をしたらよいのかわからない人もいるでしょう。
終活に向けて、まず最初に夫婦で始めること10選をまとめてみたので参考にしてみて下さい。
長年暮らしていると、家の中には捨てきれない不用品が溜まっていることが多いでしょう。残りの人生のことを考えて、必要な物・不要な物を仕分けていきます。
不要なものを残したまま最後を迎えてしまうと、残された家族が遺品整理の際に困ってしまうということは少なくありません。使っていない家具や家電、衣類などは思い切って捨てましょう。
断捨離することは、物に対する執着を無くすことでもあり、気持ちの上でもスッキリとします。部屋の中には使ってない物で、場所を取っていることがあります。そこにあるだけで、負担になることもあるので、思い切って捨てることをお勧めします。
終活をする上で忘れがちなのが、デジタルデータの整理です。パソコンやスマホ、携帯などには大量のデータが保存されているはずです。
写真、動画、ネットバンキング・株などの、重要なプライバシーと資産が詰まっています。知らせるべき情報として、ログインするためのIDやアカウント、パスワードなど、残された家族にわかるようにして整理しておきましょう。
不要なデジタルデータは削除しておき、時々データは見直してみると良いかもしれません。
万が一、大きな病気や認知症になったときのために、どのような医療を受けたいか、延命治療を望むかなどについて、あらかじめ意思表示をしておくと、家族などが判断するときの心の負担を軽減でき、本人の希望もかなえられやすくなります。
葬儀の形式や呼んでほしい人を決めておくことも大切です。
最近は、家族葬が多くなりましたが、希望があれば生きているうちに葬儀の準備や予約をしておいても良いかもしれません。
生前予約をすることで、納得の行く葬式ができるし、家族に対する精神的・経済的負担を軽減することもできます。また人生の最後である葬儀について考えることで、今後の人生をより一層強く見つめ直せると言えます。遺影に使ってもらえるように、自分の気に入っている写真を準備しておくことも終活の一つです。
最近は、お墓が要らないという人も増えてきています。ひと昔前は、お墓がない人=寂しい人と思われていましたが、現代ではさまざまな考え方が尊重されて、こだわらない人も多いようです。自分のお墓に関する希望をまとめて、家族に伝えておくことも大切です。
遺言書の作成は絶対ではありませんが、よく利用されるのが、公正証書遺言と自筆証書遺言です。
エンディングノートにも資産に関する要望を記載できますが、法的な効力はないので注意しておきましょう。また遺言書がない場合は、残された家族が資産関係でトラブルを起こす可能性もあるので、家族にトラブルがないことを望むのであれば、遺言書は作成する必要がありそうです。
財産の整理をし、老後のための資金確保や支出の見直しなどを検討します。
最後が訪れたときに、資産をどのように分配するのかを考えるきっかけになります。また老後の資金を見直したときに、ある程度余裕があると感じるのであれば、旅行の計画を立ててみたり、新しい家具や便利な家電を買い替えてみたりと、生活を少し豊かにすることもできます。
反対に老後の資金に余裕がない場合は、保険を見直してみたり、車を持っているなら思い切って手放すなど、ゆとりのある人生を見直すことができます。
住まい方にも、今住んでいる自宅にずっと住み続けるのか、将来は高齢者住宅・施設に移るのか、子供と同居や近居をするかなどの選択肢があります。将来の住まい方の希望によって、住み替えやリフォームについて必要な計画を立てます。
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの入居費用を調べたり、必要なリフォームの予算や公的補助について調べたりすることも大切です。
何かあったときに家族から連絡して欲しい人などの連絡先をまとめましょう。
人間関係を整理するのも終活では重要な要素です。終活は今後の人生をより良くするための活動でもあります。若い人と比べると、残り少ない人生を、人間関係によって不快に過ごす必要はありません。
残りの自分の人生にとって、マイナスになりそうな関係は思い切って、切り離してしまいましょう。時間は有限なので、無駄に過ごす必要はありません。人間関係を整理することで、関係の深い相手とより良い人生を過ごせることになります。
エンディングノートとは、終活をする上で非常に役立つノートです。自分の口座やクレジットカード、これまで生きてきた歴史、重要な連絡先など、人それぞれ書きたいことは違いますが、終活に関する重要な事項を記載しましょう。
自分で白紙のノートに記載していく方法もありますが、基本的には市販されているエンディングノートを購入したほうが分かりやすく効率的です。まずはエンディングノートを購入して、埋められる項目を埋めていきましょう。
終活に特にルールはありません。終活のやることリストを10選紹介しましたが、自分のやりたいよう終活自体がストレスにならないように楽しんで行いましょう。
また、終活をする上で、残される家族などに遠慮をする必要はありません。家族を思って終活をすることも大事ですが、自分の気持ちを変えてまで終活をすると意味がないものになります。
あくまでも自分の気持ちを優先して、終活を行いましょう。