新しい夫婦の在り方の一つで、「オープンマリッジ」というものがあります。
聞いたことはあるけど、意味が分からないという人も多いのではないでしょうか。
夫婦のこれからの結婚生活を見直したいと考えている人や、オープンマリッジがどんな夫婦関係なのか興味のある人は、メリットやデメリットなど紹介しますのでぜひ参考にしてみて下さい。
時代の変化により、結婚観や夫婦の在り方は多種多様になり、今では一生ひとりの人だけと仲良く暮らさなければならないというような保守的な考え方をする人は少なくなってきました。
その中で、じわじわと注目されている夫婦関係が「オープンマリッジ」です。
オープンマリッジは、結婚相手以外の異性と性交渉することを、お互いが理解し合い受け入れる夫婦のかたちのことです。
浮気・不倫とは違い、お互いが認め合っているという関係で、所有欲・独占欲・嫉妬心などに駆られることなく、自由に性交渉をすることを認めています。
オープンマリッジは、1970年代に、アメリカの社会学者の夫婦(ネナ・オニール、ジョージ・オニール)が提唱した婚姻関係で、実際書籍も出版されています。
それと同時に、アメリカ文化に大きな影響を与えました。海外では、オープンマリッジが浸透している地域もあります。
日本でも有名人がオープンマリッジをしていることを公表したり、映画や本などでも少しずつ認知されるようになったのではないでしょうか。
しかし、政治家や有名人などはメディアで報道されると、社会的キャリアまで左右されるほど、風当りが強い国です。
夫婦間で納得していても、周囲に驚かれたりすることが多いのが日本です。このような状況下でもオープンマリッジによって、より良い関係を維持している夫婦は増加しつつあります。
オープンマリッジは、法的には何ら問題ありません。
両者は、他に性交渉をしいるパートナーがいることをお互いが認め合っているため、不倫問題は起こりません。
セックスに対する問題を抱えている夫婦は多くいます。
セックスの嗜好が違う、セックスの相性が悪い、何年もセックスレスである、など非常に大きな問題です。セックスの問題が発展して離婚する場合もあります。
パートナーで満足できないのであれば、他の異性とセックスを楽しむことでこれらの悩みを解消することができます。
セックス以外の面では全く問題ないという夫婦なら、まさにオープンマリッジは最適と言えます。
セックスに対する問題を相手にぶつけることもなくなるので、良好な夫婦生活を送ることができるでしょう。
夫婦になると、一般的には一生共に生活をすると考えます。
生活していく中で、パートナーが他の異性に目移りしないか、浮気しないかと心配したり束縛してしまう人も少なくありません。
しかし、オープンマリッジをしている夫婦は、お互い相手に集中する必要がなくなります。
関係をオープンにすることで、自由にいろいろな人と男女の関係を楽しめて、罪悪感なくのびのびと生活することができます。
一人に縛られることなく、それぞれが恋愛を楽しめるのは、最高の自由と言えるかもしれません。
夫婦になると、男女の関係が「家族」へと変わっていきます。
また、子供ができれば、次第に異性とは程遠い存在になっていきます。
家族になると安心感はあるものの、男女としてのドキドキ感はなくなってしまうものです。
もっと、男(女)として見られたい・刺激が欲しい・自分を磨き魅力的になりたいという人なら、オープンマリッジを楽しむことは、メリットになるでしょう。
パートナーには、自分以外の異性とのセックスを許している状態です。
正式な夫婦なので、お互いがナンバーワンな存在ですが、パートナーが他の人を本気で好きになってしまうという危険性はあります。
軽い気持ちで始めた関係でも、だんだんと会う機会が増え、相手とずっと一緒に過ごしたいという感情が芽生え、本来の夫婦関係が破綻してしまう可能性もあります。
パートナーが、他の人とデートしたりホテルに行ったりしても、夫婦間で認め合っているので問題ありません。
しかし、別の相手と会う時に、浮気や不倫と同様に、どうしても周囲の目が気になってしまうかもしれません。また、他人には理解してもらえず否定的な意見が耳に入ることもあるでしょう。
オープンマリッジの関係は、他人には理解しがたい関係になります。
職場の人や友人など、誰にも悩みを話すことができない状態になり、孤立してしまう可能性もあります。
いつまでも男(女)を感じていたい、他の異性に認められて恋愛を楽しみたい夫婦であれば、オープンマリッジに向いているかもしれません。
自分の気持ちに正直に生きるために、大事な選択肢になるでしょう。
嫉妬したり、感情的になっては、オープンマリッジの関係は継続できません。
相手の異性関係に我慢ができないという夫婦にはおすすめできません。
お互い深く干渉しないことや、ちゃんと受け入れる体制のできる夫婦はオープンマリッジ向きであると言えます。
仕事や趣味など、自分一人でやりたいことがある夫婦なら、離れた時間でも相手を束縛することなく、気持ちを理解できるかもしれません。
自分の時間を大切にし、他の異性と一緒にいるパートナーが気になって仕方ないということもないでしょう。
・お互い本気にならない
・避妊をする
・ちゃんとした相手を選ぶ
・セックスの回数に制限を設ける
・お互いのセックスの話はしない(逆にオープンに話す)
・相手との比較をしない
このように、夫婦に温度差がないか確認しながら、事前にルールを決めて守り続けられる資質も求められます。
気持ちよくオープンマリッジの関係を築くために大切なことになります。
・夫に愛情はあるし、子供の前では仲の良い親を見せたい、だからと言って大人しく生きるつもりはない。
・一般的な夫婦とは違うが、お互いが居心地良ければいい。
・夫を支える妻ではなく、お互いを認め合うということで対等な関係になれた。
・お互い浮気されたというストレスがなくなり、モテる夫婦の方がかっこいいという価値観が芽生えた。
夫婦には他人にはわからない事情があり、多種多様なかたちがあります。
オープンマリッジは自由であるからこそ、お互いへの配慮を忘れないことが必要になります。
浮気・不倫を疑って過ごす毎日に疲れる夫婦や、関係が悪化して別れる夫婦は、この世に数多く存在します。
オープンマリッジを始めて、心が満たされたり、男(女)として魅力的になり、さらに夫婦の関係が良くなったという人も少なくありません。
楽しくオープンマリッジができるのは、パートナーの存在があり生活が安定しているからなのです。
まだまだ、マイノリティな関係性かもしれませんが、夫婦の在り方は、夫婦である二人にしか決められません。
お互いを尊重し思いやりを持って、オープンマリッジを選択肢として考えてみてもいいかもしれません。
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