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卒婚とは?離婚とどこが違うのかメリット・デメリットを徹底解説!

2022.05.31

婚姻関係のある二人が、お互いまったく干渉せず自由に生活することを「卒婚」と言います。
卒婚は、婚姻関係を維持しながら、自由で自立したそれぞれの人生を歩んでいくという新しい生活形態です。
人生100年時代と言われる現代、夫婦関係を前向きに見直して、それぞれの生活をする「卒婚」を考えてみましょう。

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卒婚と離婚の違い

離婚

夫婦としての関係が破綻してしまい、婚姻関係を解消することを離婚と言います。

卒婚

離婚せずに、それぞれが自立した自由な生活を送ることです。
夫婦としての関係は、完全に破綻しておらず、愛情や尊敬が残っている場合もあります。

卒婚したい理由

自由になりたい

誰にも束縛されずに自由に好きなことをやりたい、毎日の家族の世話から解放されたいと考えている夫婦は少なくありません。
いちいち許可がなければ、旅行にも行けないという夫・妻もいます。
自分だけの都合で自由に出歩きたいと、既婚者であれば誰もが一度は思うことでしょう。

夫の世話をしたくない

夫が定年退職したら、ずっと食事の世話をしないといけないのか、自由に出歩くこともできないのかと、これから先の人生を不満に思う妻もいるかもしれません。
卒婚をすることで、夫の世話やずっと一緒にいる煩わしさから解放されることになります。

趣味や仕事をしたい

時間を気にせず、今までできなかった趣味や仕事に没頭したいと思う人もいます。
今までは、何かするにも制約があり、家族の都合で我慢したり諦めてきたことが多い夫婦にとって、自由な時間があるということは夢でもあるのです。

卒婚を始めるタイミング

夫が定年退職

夫を支えるという役割が一段落し、定年退職をきっかけに卒婚をする人は少なくありません。
在宅時間が長くなる夫と一緒に居たくない、夫だけの世話をしたくない妻は、定年退職のタイミングで自らの仕事をやりきったと感じるようです。

子供が成人、独立、結婚

子供たちを送り出したタイミングで、自立した人生を考え始め、卒婚を選択する人もいます。
夫婦それぞれが仕事をしていて経済的にも自立し、お互いに干渉せず、夫婦関係が良好になるように納得した上で、すんなりと卒婚を受け入れる夫婦もいます。

卒婚の色々なスタイル

同居卒婚

同居生活はそのまま維持して、夫婦別々に家事をして生活するというスタイルです。
経済的に余裕がない人は、引越し費用や家賃・水道光熱費などを抑えることができ、同居生活をするのがベストかもしれません。

別居卒婚

別居をすれば、お互いに顔を合わせることなく、存在を感じることもありません。
離婚しているわけではないので、配偶者としての権利は維持しながら、自由に生活を楽しむことができます。
勤務先や子供の住んでいる場所などを考えて、新居を探すといいかもしれません。

週末卒婚

平日は同居して、週末だけ別居生活をすることもできます。
どちらか一方が、ホテルなどに滞在するというスタイルもあります。
一人になって違う場所で距離を置いて過ごすことで、今後の夫婦関係が良好になっていく可能性もあります。

卒婚のメリット・デメリット

卒婚のメリット


面倒な手続きが不要である

法律上は婚姻関係を維持しているので、面倒な戸籍の変更などが不要になります。


お互いに干渉しなくていい

夫婦関係を解消してるので、無理に相手に合わせる必要がありません。
自由に生活でき、精神的にも肉体的にも楽になるでしょう。


居住スタイルを選択できる

卒婚は、お互いに同意していれば同居でも別居でも構いません。
別居卒婚・同居卒婚・週末卒婚のいずれかを選択します。


世間体を保てる

離婚手続きをしていないので、姓が変わることはありません。
特に世間体を気にする夫婦であれば、親戚や近所などの周囲にも世間体を保つことができます。


いつでも元の夫婦関係に戻ることができる

戸籍は変わっていないので、いつでも簡単に卒婚を解消できます。
卒婚中、自由を満喫し距離を置くことで、お互いの気持ちが変わるかもしれません。その場合いつでも別居生活を解消することができ、元の夫婦関係に戻ることができるのは大きなメリットです。

卒婚のデメリット


再婚できない

離婚をしているわけではないので、配偶者以外の異性と再婚はできません。
離れている間に、気持ちの変化があった場合など、面倒なことになる可能性もあります。


周囲に理解されにくい

卒婚は、有名人の影響で認知度も高くなってきていますが、定義があいまいなので周囲からは理解されにくいことがあります。


経済的に自立していなければ難しくなる

同居であっても別居であっても、夫婦が別々に生活をしていくことで、普通より出費が増えることを考えなければなりません。
特に別居は、住居費や生活費がかかるので、夫婦がお互いに自立していなければ苦しくなるでしょう。


そのまま離婚に発展する場合もある

パートナーに不満があるため、卒婚を決断します。
卒婚することでもっと愛情が冷めてしまい、「このまま離れていた方が楽だから離婚してしまおう」という可能性もあります。
顔を合わせず干渉しないでいることは、ストレスが減る代わりに愛情も減ってしまうというリスクもあるのです。

卒婚されないための予防策

卒婚を切り出されないようにするために


夫婦関係が長くなると、仕事をするのが当たり前、家事・育児をするのが当たり前というようになります。
お互いに感謝の気持ちがあれば、自然に態度に表れるはずです。日頃から、ちゃんとわかるように感謝の気持ちを言葉にして伝えることは大切です。


また、年齢を重ねるとお互い頑固になって、自分の考えを曲げずに意地を張ったりもします。
夫婦が仲良くするために、歩み寄り、尊重し合って、相手に干渉し過ぎないことが大切です。

卒婚を実践するにあたっての注意点

卒婚するときは、配偶者はもちろんのこと、子供からの同意も得ておきましょう。
家族関係までおかしくならないためにも大切なことです。


自由を得たいのであれば、ある程度の収入・貯金を準備しておかなければなりません。
卒婚を言い出した後、相手からお金を受け取るのは難しくなります。
また、配偶者とよく話し合った上で、生活費の取り決めを行うことは大事です。


お互い自由であるため、配偶者以外の異性との関わりをどうするのかを考えることも大切になります。
浮気や不倫をどう考えて対処するのか、お互いに話し合いが必要になります。


どちらかが病気になった場合のことも想定しておかなくてはなりません。
病院へ行ったり、介護が必要になる時もあります。どの程度までお世話するのか、面倒を見るかなどの取り決めも行いましょう。

卒婚に向いている家庭

夫婦が仕事を持って預貯金が多い

卒婚するためには、経済的に余裕のある方が良い事はわかっています。
お互いに自立して、お金を自由に使える家庭は、卒婚に向いているでしょう。

夫や子供が自立した生活をしている

子育てがまだ終わっていない段階では、卒婚はおすすめできません。
まだ子供が小さい家庭は、トラブルが多く卒婚も満喫できないかもしれません。できれば、独立した子供、夫も自立した生活ができるのが理想的です。

夫婦同じように自由を欲しがっている

卒婚は、夫婦二人が自由を手に入れることを目的としています。
夫婦それぞれに没頭するような趣味があり、自由を欲しているのであれば卒婚をすんなり受け入れてくれるかもしれません。

終わりに

卒婚は、愛情のないまま世間体的に婚姻関係を続ける「仮面夫婦」とも異なった概念とされています。
自由が欲しいなら、離婚を考えたらどうかという意見もあるかもしれませんが、子供のためや世間体などで離婚という選択肢はあり得ないと考える夫婦にとって、卒婚はベストなスタイルになるでしょう。

これまでの人生で、家族のために頑張ってきた夫婦にとって、卒婚により自由を手に入れることは嬉しい選択肢です。
こころからゆっくりしたい、解放されたいと感じる夫婦はたくさんいるでしょう。
いろいろな新しい夫婦のかたちが広がりつつあるなかで、あなたはどう考えるでしょうか。

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