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不景気と不倫の相関関係はあるのか?(平成編)

2025.03.17

不況の時代に不倫は増えるのか?バブル崩壊やリーマンショックなど平成期の経済危機を振り返りながら、夫婦関係と婚外恋愛の背景を徹底考察。セカンドパートナーやオープンマリッジなど、多様化する既婚者の出会いを追うCuddle Placeがやさしく解説します。

はじめに

「不景気になると不倫が増える」という噂を耳にしたことはありませんか?
日本では平成の約30年(1989~2019年)にかけて、バブル崩壊やアジア通貨危機、リーマンショックなど、複数回にわたる大きな経済的混乱が発生しました。これらの不況期は、多くの企業が倒産やリストラに追い込まれ、個人レベルでも将来への不安が高まる時代でもありました。
一方、その時期には芸能人や著名人の不倫スキャンダルが頻繁に世間をにぎわせ、不倫を扱うドラマや映画も大きな注目を集めます。SNSやマッチングアプリの普及も相まって、夫婦の「婚外恋愛」をめぐる話題が急速に可視化されていったのです。

そこで本稿では、平成時代の大きな経済危機と夫婦関係・不倫の変遷を振り返り、「不景気と不倫の相関関係は本当にあるのか?」を多角的に分析してみます。あわせて、不況下でも夫婦やパートナーとの絆を保つためのヒントにも触れていきたいと思います。


平成時代を振り返る:バブル崩壊からリーマンショックまで

バブル崩壊と「失われた10年」

平成が始まった1989年前後は、まさにバブル経済のピークでした。株価や不動産価格が高騰し、銀行や証券会社が巨額の融資・投資を行い、多くの個人投資家も「この好況はいつまでも続く」と信じて疑わない時代でした。しかしながら、1990年代初頭にバブルは崩壊し、日本経済は「失われた10年」と呼ばれる長期的な停滞期に突入します。
大企業のみならず、中小企業の倒産やリストラが急増し、就職氷河期とも重なって若年層を含め幅広い世代が将来への不安を募らせました。賃金の伸び悩みや雇用の不安定化により、家庭における家計管理はシビアになり、夫婦間のコミュニケーションにもストレスが大きくかかります。

アジア通貨危機と国内の余波

1997年にはタイの通貨(バーツ)の暴落をきっかけにアジア全域の経済が混乱し、日本も多大な影響を受けました。日本の金融機関の経営悪化や企業の国際競争力の低下が一気に表面化し、国内景気はさらに後退。リストラや就職難は深刻化し、「なんとか生活を支えるために共働きをせざるを得ない」「転職や副業をしないと暮らせない」という家庭が増加しました。
一方で、夫婦そろって働くことで日々のコミュニケーション時間が減少し、互いに疲れをためこんだまま過ごす状況も生まれやすくなります。こうした隙間に、外部の人間関係が入り込み、不倫へと発展してしまうケースは決して少なくありませんでした。

リーマンショックの衝撃

平成期後半の最大級の経済危機として知られるのが、2008年のリーマンショックです。アメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに世界金融危機が起こり、日本でも株価の急落や大手企業の業績悪化、非正規雇用者の大量解雇が続きました。
この時期に特に問題視されたのが「派遣切り」です。大企業の工場や事務職などで働いていた派遣社員が契約打ち切りとなり、生活基盤を一気に失う事態に陥ったのです。正社員であっても将来への不安は拭えず、「結婚や出産はタイミングを考えないとリスクが高い」と考える人が増えました。こうした経済的ストレスは、夫婦関係の不和や離婚につながるケースもあり、その延長線上で不倫リスクが高まると言われています。


不景気が与える夫婦関係への影響

経済的ストレスによるコミュニケーション不足

経済的に厳しい状況下では、収入減少やリストラの可能性など、先行きの見えない不安が常に人々の頭をよぎります。夫婦のどちらかが失業したり、残業や副業で多忙を極めたりすると、自然と会話やスキンシップに充てる時間が失われていきます。
このようなコミュニケーション不足が続くと、「相手が何を考えているのかわからない」「家に帰っても安らげない」といった感情が高まり、外部に癒やしを求める心理が働きやすくなります。その結果、ほんの些細なきっかけや相談事から、不倫が始まることもあるのです。

雇用形態の変化と出会いの増加

平成の不況期に顕著だったのは、非正規雇用や派遣社員の増加でした。これらの働き方は複数の職場を掛け持ちするケースも多く、人間関係が広がる機会が増える一方で、雇用不安や将来の見通しが立たない心理的負担を伴います。
職場環境が変わるたびに新たな人脈が形成され、その過程で仕事の悩みや家庭の愚痴を共有することで、異性間の距離が急速に縮まる可能性も否定できません。「この人と話しているときだけが心の支えになる」と思えば、不倫へのハードルはさらに下がってしまいます。

経済的依存によるパワーバランスの崩れ

経済的な支柱が片方に偏る家庭の場合、夫婦間でのパワーバランスが崩れやすくなります。「自分が相手を養っている」という意識が強まると、支えている側が相手より優位に立ちやすくなる一方、支えられる側には引け目や罪悪感が生まれます。
その結果、満たされない感情を埋めようとして外部の相手に走るケースや、優位に立つ側が「浮気をしても家には戻れる」と安易に考えてしまうケースが出てきます。こうした経済的な依存関係は、不況期に起こりやすい夫婦問題のひとつと言えます。


不倫の背景と増加要因

メディアとSNSによる“不倫ブーム”

平成の半ば以降、不倫を題材にしたドラマや映画、芸能人のスキャンダルが注目を浴びることで、不倫がより身近な話題として取り上げられる機会が増えました。さらに、平成後期からはスマホやSNSが普及し、匿名性が担保されやすい出会い系サイトやマッチングアプリの存在も一般的になっていきます。
特にSNSのダイレクトメッセージ機能は、不倫や浮気相手との連絡に使われやすく、以前よりも発覚しづらい環境が整いつつあるのが現状です。これらの要素が複合的に作用して、「道徳的に問題」とわかっていても、つい一歩を踏み出してしまう人が増えたと考えられます。

夫婦観・家族観の多様化

平成期には女性の社会進出が進み、共働きが当たり前という家庭も増えました。これに伴い、夫婦や家族のあり方についても価値観が大きく変化し、離婚や再婚に対するハードルは昭和に比べると大幅に下がっています。
近年では「オープンマリッジ」や「セカンドパートナー」といった新たな形のパートナーシップも注目されており、必ずしも“一対一”の夫婦関係だけが正解とは限らない、という認識が広がりつつあります。こうした価値観の変化に伴い、「婚外恋愛」に踏み切る人々の心理的障壁も小さくなっていると言えるでしょう。

ストレス社会と心の居場所

不況下で精神的・時間的余裕が奪われると、自分の「心の居場所」を見失いがちになります。夫婦間でもっとも理解しあいたい相手だからこそ、ケンカやすれ違いが増えてしまうと大きなストレスを感じてしまうものです。そのはけ口として、不倫相手との関係に心の拠り所を求める人が一定数存在します。
特に、「家ではリストラや家計の話ばかり」「子どもの教育費で頭がいっぱい」という状態が続くと、ロマンチックな感情や恋愛感情を抱く機会が減り、夫婦関係がただの“同居人”のようになってしまうこともあります。その空虚感が外部の異性への興味につながりやすくなるのです。


不景気と不倫の相関関係は本当にあるのか

「不景気=不倫増加」は一概には言えない

結論から言えば、「不景気であれば必ず不倫が増える」とは断定できません。不景気が夫婦関係に与えるストレスやコミュニケーション不足がきっかけで不倫に走るケースはありますが、経済状況と不倫リスクを直結させる明確な統計データは存在しにくいのが実情です。
むしろ、不景気は夫婦の問題を“顕在化”させる要因であると言えます。もともと抱えていた不満や不安が、経済的プレッシャーによって爆発しやすくなる状況を生み出し、その結果として不倫が増えているように見える可能性も考えられます。

バブル期にも存在した「浮気・婚外恋愛」

高度成長期やバブル期など、景気が良かった時代にももちろん不倫は存在していました。ただ、そのころは今のようにSNSやネット掲示板、マッチングアプリがなかったため、情報が表に出てこなかっただけという見方もできます。経済的に潤沢であった時代には、むしろ不倫や愛人を抱えることをステータスと考える風潮さえ一部で存在していたのも事実です。
要するに、どの時代においても「不倫したい」「新たな刺激がほしい」と思う人間の欲求そのものは大きく変わらず、問題はそれが表面化しやすいかどうか。平成の不景気は、夫婦間のすれ違いや価値観の変化、情報化社会の進展など、さまざまな要素が重なって不倫を目立たせた面があると言えます。


不況下で夫婦が絆を維持するために

コミュニケーションの質を高める

経済的な不安が続くときこそ、夫婦間のコミュニケーションを丁寧にすることが重要です。ただ会話を増やすのではなく、お互いの気持ちや悩みを理解し合う“質の高い”コミュニケーションを意識しましょう。具体的には、1日1回でも「今日あったこと」「今抱えているモヤモヤ」をじっくり聞く時間を作るだけでも大きく違います。

心の余裕とセルフケア

不況によるストレスを夫婦間で解消できれば理想的ですが、なかなかうまくいかない場合もあります。そんなときは、第三者の力を借りるのも手段のひとつです。カウンセリングやメンタルクリニック、友人や家族のサポートなど、自分の心と向き合う時間を意識的に確保することで、不倫のような安易な“逃げ”を選びにくくなります。
また、趣味や運動などでストレスを発散し、「心の余裕」を持つことも重要です。夫婦で共有できる趣味があれば、一緒に楽しむことで絆が深まりますし、単独で楽しむ趣味でも「お互いを尊重し合う」姿勢を示す機会になります。

新しい価値観を前向きに検討する

令和の時代に入ってからは、不景気だけでなく、働き方改革やテレワーク、さらにはさまざまなパートナーシップの形が注目されています。夫婦関係においても、セカンドパートナーやオープンマリッジ、婚外恋愛をオープンに語る文化が一部で生まれており、真剣に「結婚のあり方」や「パートナーシップのあり方」を考える人も増えてきています。
こうした新しい価値観に触れることで、自分たちの夫婦関係を客観的に見直し、「どうすればお互いにとって心地よい関係を築けるのか」を再確認するきっかけにもなります。たとえ不倫に走らなくても、夫婦間で「パートナーシップをどう捉えるか?」をじっくり話し合うことは、今後の結婚生活を円満にするうえで大いに意味のあることです。


おわりに

平成時代は経済面で激動の30年でした。バブルの絶頂から崩壊、アジア通貨危機、リーマンショックと立て続けに不況が襲い、夫婦間や個人の心にも大きな波紋を広げました。一方で、メディアやSNSの普及、女性の社会進出、離婚や再婚へのハードル低下など、夫婦観・家族観が多様化した時代でもあります。
「不景気になると不倫は増える」という噂には、経済的・精神的ストレスが不倫のきっかけを作りやすいという一面もあるでしょう。しかし、本質的には夫婦それぞれの考え方や日々のコミュニケーションが大きく影響しており、「不景気=不倫増」という単純な図式で捉えられるものではありません。
もし家庭の中でストレスや不安を抱えているなら、一度立ち止まってパートナーと話し合い、必要に応じて外部のサポートを活用することが何よりも大切です。お互いの立場を尊重し合い、将来に向けて安心できる居場所を作っていくことが、いかなる景気変動の波にも翻弄されない夫婦関係を築くための鍵になるはずです。


引用元・参考リンク

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