既婚か未婚か、生きていく上でのメリットデメリット

未婚のメリット

お金の使い道が自由

結婚したら、自分で稼いだお金であっても全てを自由に使うことは難しくなってきます。特に共働きではなく、片方が専業主婦(主夫)になった場合は、お互いにお小遣い制になる家庭が多く、大きな買い物は家族で話し合って決めることになるでしょう。またお小遣いは多く貰えることは少ないので、昼食代やガソリン代、携帯、交際費などの諸費用の支払いでほとんど無くなってしまうかもしれません。

一方、独身なら自分の好きなようにお金を使うことができます。ボーナスで高価なものを買うことだってできるでしょう。例えば男性だったら、車やゴルフ、釣りなどの趣味に関する大きな買い物を誰にも相談せず、自分の思うように買いたいと思うでしょう。女性であればハイブランドの洋服やバッグ、また美容など自由にお金をかけたいと思うかもしれません。
稼いだお金で自分のために何を買おうか考えると、仕事のモチベーションも上がると言え、人生にメリハリがつく一つの理由になります。

趣味に没頭できる

既婚者は、趣味を自由に楽しめなくなることもあります。趣味には時間やお金がかかるものもあり、興味がないパートナーには理解されずに、やめざるを得ない人も少なくありません。
しかし、独身なら趣味に時間やお金をいくらかけても誰にも文句は言われません。部屋中にコレクションを飾ったりと、場所を気にすることもなく楽しむことが可能です。時間も自由になるので、趣味の仲間と休みのたびに出かけることもできるでしょう。

自由に恋愛ができる

結婚後は、一般的に一生ひとりの人と共に暮らさなければなりません。結婚後に愛情が冷めてしまって、もっと素敵な人に出会うかもしれませんが、夫や妻がいる立場なのでほとんどの場合、諦めるしかないでしょう。
しかし、独身ならいくつになっても自由に恋愛ができます。ひとりの相手に縛られたくない、もっと自分に合う人を探したい、という人なら独身でいる方が向いているでしょう。

休みの日に好きなことをして過ごせる

独身なら休日の過ごし方は自分の好きなように決められます。仕事で疲れているなら、1日中寝て過ごすこともできるでしょう。もし結婚していれば、男性は家事を手伝ったり、子供を遊びに連れて行ったりと家族サービスをしなければなりません。女性も家族のための買い物や食事の準備、子供の学校行事など、家族のペースで動かなければなりません。

外出したいときは、自分の好きな時間に好きな場所に行けます。映画でも買い物でも、自分が行きたいところに行き、したいことをして過ごせます。休日は友達と遊びに行ったり、習い事や趣味に打ち込んだりすることもできます。既婚者と違って家族に遠慮する必要がないので、気軽に友達と旅行に行くこともできるでしょう。休日は家族サービスで疲れることもなく、自分の好きなことをして充実した時間が過ごせます。

転職しやすい

結婚したら、特に男性は一家の大黒柱になるという責任がのしかかります。養う家族がいれば、転職したくなってもチャレンジしにくい状態になります。既婚男性は、今の会社を辞めると家族を不安にさせてしまうため、やりたい仕事が他に見つかっても、諦めてしまう人も多いでしょう。
しかし、独身なら自分さえ生活できればよいので、転職しやすいと言えます。家族の心配をしなくてよいので誰にも遠慮せず、自分の思うままに転職したり起業したりしやすいでしょう。

既婚のメリット

社会的信用が得られる

男は家庭を持ってこそ一人前という価値観がいまだにあり、特に、男性は結婚することで社会的信用が得られる傾向があります。
会社においても結婚して家族がいる既婚男性の方が、仕事を頑張ると思われることがあります。妻や子どもがいる方が、責任感を持って仕事をこなすという印象があるのでしょう。また、独身の人より既婚者の方が出世しやすいと言われています。

家族がいるという安心感を得られる

結婚すると大好きな人と家族になり、毎日一緒に過ごすことができます。そして子供ができたら家族が増え、賑やかになっていきます。
家に帰れば家族が待っていると思えば、仕事で少々大変なことがあっても乗り切ることができるでしょう。緊張感を持って仕事をしている人も、自宅に帰ると癒されます。
家族には気を遣わずに素の自分を見せることができ、どんな話でも聞いてもらえるという安心感があります。嬉しいときも悲しいときも、一緒に分かち合える家族がいることで幸せを実感する人も多いでしょう。

子育てを経験できる

結婚すると子供を産み、育てることができます。自分の子供が生まれるという感動、両親に孫を抱かせてあげられる喜び、そして子どもの成長を一番近くで見守ることができる嬉しさを経験することができます。子育ては大変なことも多い反面、何ものにも代えがたい喜びと感動があります。
特に、既婚女性は出産という貴重な経験で世界が変わったと感じる人も多いようです。子供との生活は新しい発見の連続でしょう。子供がいる生活で幸せを感じることができるのも既婚のメリットです。

未婚のデメリット

子供を持てない

結婚をすれば子供ができて家族が増えるという楽しみがありますが、独身だと子供ができないので、子育ての経験ができません。子供好きではなくても自分の子供が欲しい、育児を経験したいという人にとって、独身でいることはデメリットとなります。
また、同年代の友人に既婚者が多いと、子供の話題になりがちです。子供の話を聞かされると、独身でいることに寂しさを感じるかもしれません。話が合わず、既婚者とは疎遠になることも少なくありません。

結婚はまだ？と聞かれるのが煩わしい

親や親戚に会うたびに、結婚はまだか、早く相手を見つけなさいなど、結婚を急かされることもあるでしょう。なかなか出会いがない人や、婚活をしているけれどうまくいかない人にとっては辛いものです。
結婚できないわけではなく、あえて独身主義の人もいますが、子供の結婚を楽しみにしている両親にとっては、ガッカリさせてしまうことになります。独身である程度の年齢になると、周りが騒ぐので、聞かれるたびに煩わしくなり、そういう目で見られることに耐えられなくなる人もいるようです。

体調が悪くても看病してもらえない

独身の一人暮らしは、体調が悪いときでも看病や家事をしてくれる人がいません。たとえ高熱が出ても、食事の準備などは自分でしないといけません。このようなときは弱気になりがちで、孤独感でいっぱいになってしまう人もいます。
結婚していれば家族がいるので、病気になったときは車で病院に連れて行ってもらったり、薬を買ってきてもらったりできるでしょう。独身は、自由であるかわりに、どのような状況でも全て自分でしなくてはいけないというデメリットがあります。

老後が不安になる

独身で元気なうちは、好きな時に職場の同僚と飲みに行ったり、友達と遊びに行ったりして、特に寂しいとは感じないかもしれません。しかし、老後になると考え方が変わる人も少なくありません。定年退職した後は、一人で寂しく過ごす老後が待っているかもしれません。
友達はいずれ結婚して、家族と過ごす時間を大切にするかもしれません。仕事を辞めたら職場の人との交流は少なくなります。一人暮らしなので誰とも話さないという日がやってくるかもしれません。
既婚者であれば、年をとっても一緒に過ごす相手がいたり、子供が支えてくれるので老後に安心感がありますが、独身の場合は男女共に老後の孤独を心配する人が多いようです。

既婚のデメリット

友達と遊びに行きにくくなる

結婚しても友達と会うくらいはできますが、独身の頃のような頻度で遊ぶことはできなくなるでしょう。特に異性の友達と会いにくくなってしまいます。子供ができてからは家族で出かけるのが当たり前になり、友達付き合いが減って、しだいにお誘いの声もかからなくなってくるでしょう。
特に、男性は休日のたびに友達に誘われて出かけると、育児や家事に追われる妻の怒りを買うことになりかねません。家族に遠慮して友達と遊ぶ機会は減り、交友関係は狭くなってしまうのが一般的です。

時間やお金を自由に使えない

独身時代に買い物や旅行を楽しんでいた人も、結婚すると時間やお金を自由に使えなくなることが多いです。マイホームや子供の教育資金などにお金がかかるので、家族のために働き、休日は家族と一緒に過ごすようになります。
愛する家族のためと思えば我慢もできますが、自分の趣味や時間にお金を使えないので寂しさを感じることもあるでしょう。

親戚付き合いが面倒になる

結婚したら、自分の実家や親戚だけでなく、相手の両親や兄弟、祖父母など、親戚付き合いが広がります。
実家が近いと頻繁に呼ばれたり、一緒に出掛ける機会が多くなる可能性があります。家族だけでゆっくり過ごそうと思っていても、自分たちの思うように過ごせなかったりします。さらに子供が生まれたら孫の顔を見ようと義父母が休みのたびに遊びにきて、気が休まらないということも少なくありません。
パートナーの実家が遠方の場合、お盆休みや年末年始などの帰省が億劫になるという人も多いようです。せっかくの長期休暇は旅行に行きたいという人もいますが、自分の好きなように予定が立てられないかもしれません。

終わりに

結婚に対する個人の価値観はさまざまであり、今後もさらに変化していくことでしょう。100年時代を前提にした人生設計が求められている中で、多くの人が考える結婚のメリットは経済的安定や精神的安定ですが、性別や、配偶者・子どもの有無などそれぞれの立場により重要視するポイントは若干異なってきます。

人生の幸福度という視点では、結婚も大きな役割を果たしているようですが、長い人生を過ごすうえで、健康・家族・収入など自分の幸福にとって何が大切かをもう一度見つめ直してみると良いかもしれません。