
不倫の動機とその影響 – 最新研究から見る人々の行動と心理
2025.02.20本記事では、「不倫の動機」と「その後の関係への影響」について、最新の心理学研究をもとに解説します。研究によると、不倫の動機には「怒り」「愛の欠如」「性的欲求」「低いコミットメント」「自尊心の向上」「状況的要因」「無視されている感覚」「多様性の欲求」の8つがあり、それぞれが不倫中の行動や感情、関係の継続・解消に異なる影響を与えます。特に「怒り」「愛の欠如」を理由とする不倫は長期化しやすく関係破綻につながりやすい一方、「状況的要因」や「性的欲求」に基づく不倫は短期間で終わる傾向があります。本研究から、不倫の心理的背景を理解し、より良い関係構築のヒントを得ることができます。
はじめに – 不倫の実態を探る
本記事は、以下の論文に基づいて執筆されました。
論文タイトル: What Do People Do, Say, and Feel When They Have Affairs? Associations between Extradyadic Infidelity Motives with Behavioral, Emotional, and Sexual Outcomes
著者: Dylan Selterman, Justin R. Garcia & Irene Tsapelas
発行: Journal of Sex & Marital Therapy, 2021
URL: https://doi.org/10.1080/0092623X.2020.1856987
「不倫」という言葉は、日本でも日常的に使われるようになりましたが、その背景にある動機や影響については、感情的な議論が先行し、科学的な分析が不足しているのが現状です。本記事では、最新の心理学研究をもとに、不倫の動機とその結果について深掘りしていきます。
アメリカの大学生やインターネットを通じた495人の被験者を対象にしたこの研究では、不倫の動機と、それが行動や感情に与える影響について詳しく調査されました。その結果、不倫の動機には多様なものがあり、それによって行動や関係の変化が異なることが分かりました。
不倫の動機 – どのような理由で人は不倫をするのか?
研究では、不倫の動機を8つのカテゴリーに分類しました。
- 怒り(Anger) - パートナーへの怒りや仕返しのため
- 性的欲求(Sexual Desire) - 性的満足を求めて
- 愛の欠如(Lack of Love) - パートナーへの愛情の不足
- 低いコミットメント(Low Commitment) - そもそも関係に強い愛着がない
- 自尊心(Esteem) - 自信や自己肯定感を高めるため
- 状況的要因(Situation) - アルコールやストレスによる一時的な判断
- 無視されている感覚(Neglect) - パートナーに大切にされていないと感じる
- 多様性の欲求(Variety) - 単に違う相手と関係を持ちたい
これらの動機の中で、「怒り」や「愛の欠如」 は、比較的長期にわたる不倫に繋がりやすく、関係の終焉を引き起こす可能性が高いことが分かっています。一方、「状況的要因」や「多様性の欲求」 は短期間で終わることが多く、不倫に対して強い感情的な結びつきを持たないことが特徴でした。
不倫中の行動と感情 – 研究で明らかになったこと
研究によると、不倫中の行動や感情には大きな違いがあることが明らかになりました。
「怒り」や「愛の欠如」を動機として強く持つ人は、不倫相手との関係を長期間継続する傾向があります。彼らは不倫相手とデートをし、公の場で関係を隠さないことが多く、また、既存のパートナーに不倫を告白する割合も高いことが分かりました。
一方で、「状況的要因」によって不倫に至る人は、一夜限りの関係を持つ傾向が強いです。彼らは不倫中の性的満足度が低く、パートナーに不倫を告白する割合も低いことが特徴です。
さらに、男性は主に性的満足を求める傾向が強いのに対し、女性は「無視されていると感じること」や「愛の欠如」を理由に不倫に至るケースが多いことも研究で明らかになりました。
不倫の結果 – その後の関係に与える影響
不倫の動機が関係の未来に与える影響についても分析が行われました。
「怒り」「愛の欠如」「無視されている感覚」を理由に不倫をした人は、20%以上の割合で既存のパートナーと別れており、パートナーとの関係よりも不倫相手との関係に満足感を感じる傾向がありました。また、不倫相手と正式な恋人関係に発展する割合も高いことが分かりました。
一方で、「性的欲求」や「多様性の欲求」によって不倫をした人は、既存のパートナーとの関係を維持しようとする傾向が強く、不倫を隠すことが多いことが特徴的です。そのため、不倫関係は短期間で終わることが多いという結果が出ました。
つまり、不倫の動機が「現在の関係に対する不満」に基づいている場合、関係が破綻しやすくなる一方で、「単なる欲求」による場合は、パートナーとの関係を維持しようとする傾向があるのです。
まとめ – 研究が示唆すること
この研究から得られる重要なポイントは以下の通りです。
- 不倫には多様な動機があり、それぞれ行動や結果に違いがある
- 感情的な理由で不倫をする人は長期的な関係になりやすく、既存の関係を終わらせる傾向がある
- 単なる欲求や状況的要因での不倫は短期的で終わることが多い
日本においても、不倫はセンシティブな話題であり、スキャンダルとして注目されることが多いですが、単なる倫理的な問題としてではなく、心理学的・社会学的な視点から理解することも重要です。
この研究結果は、既存の関係を見直し、より良いパートナーシップを築くための一つのヒントとなるかもしれません。
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